ペルソナデザインを用いた多様性理解のための研修コンテンツ開発

現代社会では、多様な価値観を持つ人々を理解し、協働していく能力が不可欠です。
本研究では、そのための研修コンテンツとして、マーケティング手法である「ペルソナデザイン」を応用したアクティブラーニングプログラムの開発と効果検証を行っています。
ペルソナデザインとは、年齢や職業、価値観といった詳細な情報から、架空の人物像を具体的に作り上げる手法です。
参加者はこのプロセスを通じて、自分とは異なる背景を持つ人物の視点やニーズを深く想像します。
これにより、紋切り型の理解に留まらない「他者理解力」や、多様な人との「協働スキル」、さらには自分自身を客観視する「自己理解」の深化が期待されます。
一方で、この手法には、参加者が無意識に持つ偏見(アンコンシャスバイアス)や固定観念を、かえって強化してしまうリスクも伴います。
「男性は企業家」「女性は看護師」といったジェンダーバイアスや、外見で人を判断するルッキズムなどがその例です。
本研究では、こうした課題にも配慮し、ステレオタイプに陥らないための工夫を盛り込みながら、誰もが多様性を尊重し合える社会の実現に貢献するプログラムの確立を目指しています。
なお、本研究は岩田税理士?社労士事務所と共同で進めています。
本宮 大輔 助教
- 学位/修士(工学)
- 研究分野/課題解決型学習、アクティブラーニング、教育工学、初年次教育、キャリア教育
- 研究テーマ/ペルソナデザインを用いた多様性理解のための研修コンテンツ開発